脳卒中後の鬱病(PSD)
2015-10-16
PSD(post stroke depression)
脳卒中後約40%の患者でうつが発生する。
- Major depression 20%
- Miner depression 20%
- 其の内
-
- 心因性が原因の部分が10%
- 器質的が原因の部分が45%
- 急性期(1~2か月)
- 左前頭葉に病変があると、発病リスクが大(前方になればなるほど重症)
- 左前頭葉のセロトニン分泌が低下している
- 亜急性期(3か月後)
- 病変の左右差による発病リスクは同じ
- 慢性期(1年後)
- 右半球後方の病変による発病が増える(miner depression)
- PSDを発症すると
- 1. 認知機能が悪化
- 2. ADLの低下
- 3. その後の死亡率3~4倍増える
- 抗うつ剤の投与により
- 1. 認知機能の改善
- 2. ADLの改善
- 3. その後の生存率が2倍増える
- 4. 海馬細胞の増加が証明されている
- 5. 神経細胞の保護作用も認められた
- 治療
- SSRI → SNRI → NASSAミルタザピン → 3環系抗鬱剤 の順番で薬の選択を行う
- 高齢者は少量より開始し、有効量まで漸次増量していきます
- 効果が出現し、6か月間維持し、その後漸次減量する
- 少量で維持しても可
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